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2008年07月19日
[精神面]成功を思い浮かべる
2008年07月19日 15:34 | 手法(精神面) , ダイエット手法
自己啓発プログラムや新人教育、各種セミナー(もちろん怪しくない意味で、のだ)でよく耳・目にする話だが、あることを成し遂げたい場合、それを遂行できた時の状況を強く何度も反復して思い浮かべることで、自然にそれに向かって自発的に行動するようになる、という不思議な力が人間にはある。潜在意識の活用、ともいうべきか。もっと簡単に、しかもわかりやすい言葉で例えるのなら、一流スポーツ選手のインタビューでよく耳にする「イメージトレーニング」というもの。
一流のプロ野球バッターが頭の中で「ベストポーズでのスイングと、そのスイングでホームランをかっとばす自分の姿」を強く反復してイメージする。普通の練習と共にそのイメージトレーニングを毎日繰り返すことで、次第にベストの体制に持って行くことができるようになる。科学的に公式などでびしっと割り当てて証明できることではないが、具体的実例はいくらでも出てくる。
ダイエットにおいてもこの「成功を思い浮かべる」イメージトレーニングは十二分以上に活用できる。まずは何故自分がダイエットをしたいのかを考えてみよう。ダイエットはすなわち理想的な値にまで体重を減らし、体系的にスリムになることを意味する。だがそれは直接目的のようでありながら手段でしかない。体重を減らしてどうしたいのか。
医者に「このままでは寿命が短くなりますよ」と言われて、長生きしたいからなのか。洋服売り場で自分のサイズの服が見つからずに頭を抱えたり悔しがったりせず、素敵な洋服をたくさん着たいからなのか。自分の体格でそれとなく、でも確実にどこかにコンプレックスを感じ、何においても消極的になりがちな今の自分を変えたいからなのか。好きなあの子が「太っている人は嫌い」と言ったからなのか。夏に汗を大量にかくのがイヤでたまらないからなのか。本当の理由は人それぞれで、しかも複数あるはずだ。それとなくしか思っていない人はこの際、その「なぜ」を片っ端からリストアップしてみよう(【イメージトレーニング用データ、PDF。プリントアウトしてお使い下さい】)。
リストアップができたら、次にダイエットが成功してそれら「なぜ」を克服した場合、どんなことが自分の前に展開されるのかを思い浮かべ、横に書き連ねる。例えば「医者にやせないと早死にする」といわれた人は「(体重が減ることで)身体が健康になり、長生きが期待できる」、「洋服売り場で自分のサイズの服が無い、素敵な洋服を着たい」のなら「どこの洋服屋でも自分のサイズにあった素敵な洋服、可愛い洋服、流行の服がいつでも選べて買えることができる」、などなど。できるだけ具体的に文字化することが大切。
次に、自分がやせることでなりうる「新しい自分」、すなわちリストアップした「変わった自分」を具体的に頭の中でイメージしてみる。絵心のある人は自画像を描いてもいいだろう。ともかく、「こんなふうになるんだ、こんなことができるんだ」という具体的な状況をできるだけ鮮明に、克明に頭の中に思い浮かべる。「思い込む」という表現がマッチするだろうか。
イメージ化はできただろうか。そうしたら、そのイメージを毎日毎日、何度でも、暇さえあれば反復して思い浮かべる。先に例として挙げた、イメージトレーニングのダイエット版というやつだ。目的・達成時の状況を可能な限り明確化し、それを深く何度も繰り返して思い浮かべることで、頭の中ではそれを「実際に起こりうること」から「起きたこと」と錯覚し、頭はそれを「本当の現実」として為しえるためには何をすべきかということを自然に本人のアクションへの衝動へ付け加えてくれるようになる。簡単に言い返せば「繰り返し思うことで身体が覚え、それを実行できるようにクセがつく」。少々状況は違うかもしれないが「門前の小僧、習わぬ経を読む」というところだろう。
頭の中のビジュアルイメージを文字や絵にしてみるのもいい。言葉なら短いフレーズにし、暇さえあれば呪文のように繰り返し繰り返し唱えてみる。その内容を明確化することで身体も理解しやすくなり、効果も現れやすくなる。たとえば「私はやせてあの売り場での可愛い服を着て外出できる」とか。
端から見ると「何莫迦なことをやっているんだ」と思われるかもしれない。やろうとする本人自身、「こんなことやったって莫迦にされるだけ、迷信とかインチキだよ」「雑誌の裏表紙広告やスパムメール広告の内容じゃないのだから」と思うかもしれない。だが、人の思いの力は普段思われているよりずっと強力で、可能なものであれば大きなパワーを持ち、成し得るための助力、いやそれだけでなくそれ自身の主力ともなりうる。もちろん数学的な方程式でビシっと証明されているわけではないけれど。
だがその一方、「やる気」や「モチベーション」そして先に挙げている「イメージトレーニング」など、表現を変えた形で「人の強い思いがその本人を変えていく」ことは経験則などで実証されている。何より、妙な啓発教材を買うわけでもないのだから、コストはまったくかからない。「こんな簡単なことで、実践できるんならお得だ」「どうせ元々自分が持っている力を発揮させる引き金となるだけなのだから。本来の力を出さねば損ではないか」「他人ができるのだから自分もできるはずだ」と思い、いや思い込み、実践してみよう。
恐らくはやせることで、ダイエットに成功することで一番プラスになるのは(直接的な健康部門……例えば高血圧や肝臓系の病気、糖尿病などをのぞけば)、本人の考えの根底にあるコンプレックスからの解消にあるはず。何をするにしても「自分は太っているから……」という、ネガティブな考えがどこかで働き、積極性を損なわせてしまう。明確な思いが無くとも、必ずどこかでそれが尾を引いている。外に出るのがおっくう? 汗を大量にかくからなのか、歩くとすぐに疲れるからなのか、自分の姿を見られて笑われたり後ろ指を差されるのではないかと心配になるからなのか、理由はさまざま、複数あるだろうが、そのどれにも多かれ少なかれ、自分の現状、ダイエットをしなければならないという状況ゆえのコンプレックスが影響している。
コンプレックスを例えば「レックスちゃん」とでも名づけ、戦うのではなく上手に付き合っていくのも処世術の一つ。解消しきれないものが対象なら、それもうまいやり方だ。だが、ダイエットをしなければならない肥満状況については、なせばなる。ならばまずは解消できるかどうかやってみるのが一番だ。
[まとめ]
・イメージトレーニングの要領で自分がダイエットに成功したらどうなるかを反復して思い浮かべる。
・イメージは出来るだけ具体化して頭に思い浮かべる。「思い込み」こそが大切。
[自分の場合]
自分の場合は「ダイエットをしたくて色々行動したら結果としてやせた」ではなく、「病気の治癒の過程でやせてしまった」ので、動機付けは微妙に異なる。とはいえ、結果的にやせたことで、自分のさまざまな行動の障害になっていた、心の奥底にある「コンプレックス」とおさらばできたのは事実。
肉体的に「息苦しくなくなった」とか「身体が軽くなった」という物理的な要因以外に、いや、それ以上に心身的なハードルが取り除かれたのは非常に自分にとってプラスになっている。例えば「どうせ出かけても疲れるだけだから」「白い目で見られたり後ろ指指されたりするから」といったネガティブな考えが無くなるだけでも、すべての面においてポジティブな思考ができ、それは自分自身にとってさまざまな面でプラスに働くはずだ。
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