入院時に一番「しまった!」と思ったのは保険のこと。会社勤めをしている人ならほぼすべてが入っている社会保険以外、任意保険は一切加入していなかったのだ。当然、入院時、そしてその後の通院時の金銭的負担は非常に重いものとして圧し掛かっている(現在進行形)。以前は貯蓄型の長期保険に何口も入っていたが、やむなき諸般の事情で解約させられていた。
見舞いに来てくれた親友のM氏も前々から新規の加入について相談に乗ってくれてはいたが、なにぶんにも手取りが少ない身の上、保険に割く余裕すらなかったというのが実情。手取りが上がれば入る予定ではあったのだが、その手取りアップの約束が反故にされたままだったので、保険加入も延び延びになり、そのうちに発病となってしまったわけだ。
後悔先立たず、後の祭り。言葉では何とでもいえるが、辛い現実が覆されるわけではない。約束を反故にされたこと自体は恨みの対象となる事実として忘れないようにし、それはそれとして、今後の保険加入について真剣に考えなければならない。
調べによると、なかなか完治せず長期に渡って再発の可能性があるというネフローゼの特質上、一度かかったことのある人に対する保険加入のハードルはかなり高いらしい。通院しなくなった上で数年経過しないと、査定でほぼ確実に落とされるようだ。それ以前に、申込用紙の注意項目に病名が明記されている場合も多い。
最近では過去の病歴などについて一切問い合わせをしないタイプの保険もいくつか登場しつつある。とはいえ、加入開始年齢がかなり上だったり、保険料が高かったり、病気になった際の還付金支払い可能開始時期が加入からある程度経過していないといけなかったりなど、制限が多い。やはり、まずは完治、あるいはそれに近い状況まで治していくのが最重要事項のようだ。
どんなに健康な身体でも、次の瞬間事故に巻き込まれたり急病に襲われる可能性はゼロとはいえない。お金ですべてが手に入るわけではないが、無いよりはあった方が何万倍も良いに決まっている。金銭的なことでストレスの種を一つ増やすなどという、馬鹿馬鹿しいことのないよう、ここを読んでいてまだ保険に入っていない人がいたら、今すぐにでも保険加入を検討すべきだ。民間の保険がイヤだというのなら、自治体の共済でも農協共済でも何でもいい。それが万一の際に心の支えになるのだから。