Scenario Event Act.1

Savage Empire Scenario
サベージ(蛮族)の帝国

'01/5/11〜7/15 ALL Shard


2001年5月、シナリオを持ったキャンペーン型のイベントが
世界全てのシャードで展開されました。
それは、そのイベントのためにパッチがあたり、
次々と新しいモンスターやアイテムが登場する、
今までとは全く異なる、新しい形式のイベントでした。

そのイベントは、最初は小さな、オークの異変から始まりました・・・


01/05/11  [オークの異変]

BNN で報じられた、あるオークの悲劇。
本来、水を嫌うはずのオークの中に、川で泳いでいるものがいる。
不思議に思い近づいたあるオークが最後に目にしたのは、突然緑の顔の皮膚を剥ぎ取った、川で泳ぐオークだと思っていた存在だった・・・
(Dudagog の物語)

5月中旬、コーブやスカラブレイなどいくつかの街の近郊で、小さなテントが建てられているという噂が広まった。
最初、それに大きな動きはなかったが、街の近郊でオークが多数目撃されているという話が広まるようになる。
人々は、オークの襲撃が近いのではないか? と噂した。
その後、王家(公式サイト FYI )より、正式に警戒の告知が出される事になる・・・


01/05/18  [謎のマスク]

「オークメイジが緑色のオークマスクを持っている」
という話が冒険者の間で広まり始めた。
それは、装備した者がオーク達から、完全にオークに見えてしまうという魔力を持ったマスクだった。
それを使えばオークに成りすまし、オークの中に紛れ込むが出来る。
だが、それが何のために存在するのか?
そして、それほどの魔力を持たないオーク達が、なぜこんなものを持っているのか・・・
まだ全ては謎のままだった。


01/05/24  [オーク襲撃開始]

5月の終わり、ついにオークによる都市への襲撃が開始された!
コーブをはじめとする地方都市の郊外では、この襲撃により戦士達とオークの激しい戦闘が開始される。
オーク達の襲撃の拠点は、やはり都市郊外に設営されていた、テントの立ち並ぶ小規模なオークキャンプだった。
そんなオークの中には、これまでにない高度な技能を有したオークも存在していた。
「オークスカウト」と呼ばれる彼らは、独自の黒い弓を用い、危なくなるとテレポートとハイドで隠れ、ステルスで移動し、包帯を巻いて傷を回復した。
新たな技能を持つオークの出現に戦士達は苦戦する事になる。
しかしその一方、オークの中には怯えてただ逃げ惑うだけのオークも存在した。
そんなオークが襲撃グループの中に紛れている事が、今回のオークの襲撃が、ただごとではないことを意味していたのだが・・・
まだこの時、真相を知るものは誰もいなかった。
一方、あるオークスカウトが、自分達のオークキャンプが全滅している現場に遭遇する。
怯えるオークをまとめつつ彼がそこで見つけたのは、魔力を持った緑のオークマスクと、金のオークヘルムだった。
オークにそんなものを作る力は、本来ない。
彼はまだ見ぬ殺戮者に、オークの破滅を感じるのだった・・・
(倒れ行く同士)


01/05/30  [エビル オーク ヘルム]

「オークロードの中に、魔力を持った金のヘルムを持つやつがいる」
この頃、戦士達の間でこの噂が広まるようになる。
「エビルオークヘルム」と呼ばれるようになるそのヘルムは、器用さや知力を犠牲にする代わりに、かぶる者に強い力を与えるものだった。
オーク達がその新しい装備をどうやって入手したのか、それは気にはされていたが、戦士達にはその過程より、まだそれ自体の入手の方が興味深い事だった。
一方、オークの襲撃が次第に強まっていく中、聖騎士ダンカンが襲撃中のコーブの町に帰郷する。
彼は討伐隊を組織し、数百というオークと戦う中で、彼らが何かの恐怖に駆り立てられ、逃げているようにも感じていた・・・
(故郷の街は今・・・)


01/06/06  [オーク侵攻激化]

オークの侵攻はさらに激しくなり、ついに各街の防衛線は突破され、都市内部まで乱戦の波が押し寄せる事になった!
この襲撃にあたり、ブリティンやトリンシックなどの大都市を守るため、地方都市のガードが都市部に召集される事になる。
しかしそれは、地方都市の防衛機能が低下する事も意味していた。
もはや地方都市のガードにオークを止める力はなく、戦いは街中の攻防戦へと移っていく。
すでにそれらの街の平和は失われ、戦いの術を持たない住民の多くは大都市へと避難、街は戦火に飲まれる事になる。
また、さらにオークの中に、斧を使って周囲をまとめて攻撃する「オークチョッパー」と呼ばれるものが出現し始める。
もはやオークの異変は留まる所を知らず、人々も次第に、第三者の存在を薄々気付くようになっていった。


01/06/13  [爆弾使いのオーク]

沸き起こる爆発音! オークの中に、ついに爆弾を操るものが現れる。
「オークボンバー」と呼ばれる彼らは、オークが手にするはずのない「爆弾」を使う者たちだった。
戦士や冒険者も、その技術をどこからオークが手に入れたのか? 一体なぜオークは侵攻しているのか? それを疑問視するようになり、様々な憶測が飛び交うようになる。
いずれにせよ、大きな威力と防具も痛めるその爆弾は戦士達にとって厄介な代物であり、さらに戦いは混沌としていった。
侵攻された多くの街は、完全に危険な場所となっていた。
その一方、オークスカウト達は、敵対する「なにか」を監視していた。
それが何かはまだ彼らにもはっきりしていなかったが、オークに人間以外の敵が存在する事は確かだった・・・


01/06/22  [「彼ら」の影]

「ボーラボール」という玉を一部のオークが持っている事が確認される。
これは、それぞれを紐で繋げ「ボーラ」という狩猟道具を作るためのもので、投げて相手に絡め、動きを止めるための道具だった。
もちろんオークは本来「ボーラ」などと言うものは使わない。
彼らがこれをどこから拾ってきたのか、それは謎のままだったが、また新たな異変の前触れである事は確かだった。
一方・・・ コーブへの援軍として派遣されたキャラバンが襲撃され、全滅したという事件が起こる。
それは当初、オークの襲撃だと思われていたが、調査隊はそれがオークのものでない事を知る事になる。
だが、その調査隊も謎の集団に襲われ、帰っては来なかった。
「彼ら」がついに、その姿を現したのである・・・
(不吉な予感)


01/06/27  [異形の集団 サベージ]

それは突然現れた。
オークが襲撃中の街に、色々な彩色の部族マスクを被り、全身を白く塗り、黒い不気味なボディーペイントを施した「サベージ」と呼ばれる集団が現れたのだ!

彼らはオークと同じく街を襲撃し始めるが、彼らはオークをも敵とみなし攻撃を加える。
狩猟民族である彼らはボーラを使って馬などに乗っている人を地面に叩き落とし、またドラゴンやナイトメアなどの獣に対しても強力な攻撃力を持っていた。
新たな敵の出現に、さらに自体は混乱を極める。
彼らの中には緑のオークマスクを被っている者もおり、それを使ってオークを襲撃していた事も明らかだった。
オークの監視していた「なにか」が、ついに現れたのである!


01/07/03  [戦火の拡大]

サベージが襲撃していたのは街だけではなった。
オーク達の各地の拠点も攻撃していたのである。
デルシア北、死の街のオークキャンプはすでに陥落し、サベージの拠点となっていた。
オークは彼らから逃げ惑っていたのである。
オークの襲撃の、それが正体だった。
しかしオークも彼らの姿がはっきりした以上、抵抗を開始する。
各都市やコーブのオークキャンプではオークとサベージの激戦が繰り広げられ、そこに人間も加わり、三つ巴の乱戦となっていった。
また、サベージが青色の果物を持っているという話も広まるようになる。
それは、小麦粉と合わせる事によって彼らが体に施しているボディーペイントの材料となるものだった。
その一方、BNN で不吉な話題が語られる事になる。
ボディーペイントを使ってサベージ族に潜入していたギルヘムが、「主人」と呼ばれる者に呼び戻されていた。
「ブーン、カチカチ」という音のする部屋で彼は主人に促され、答える。
「全て順調です、閣下。 部族は緑肌をキャンプから追い・・・」
(良心の撞着)


01/07/11  [最終決戦]

サベージはついに本格的な侵攻を開始した!
異形の騎乗動物「リッジバック」に乗り、包帯で傷や毒を回復し、茶色の煙を撒くような範囲攻撃を行うサベージ族、「サベージライダー」が襲撃に加わった。
さらに、鹿マスクをかぶり魔法と特殊な効果を持つ「トライバルダンス」で攻撃する女性サベージ「サベージシャーマン」も現れる。
彼らの攻撃より各都市のオークは壊滅、残った者は何処かへと逃げていった。
しかし、彼らの進行により各都市はさらに危機的な状況に陥る事になる。
一方、コーブのオークキャンプでは、危機に瀕したオークにも新たな戦士が登場する。
「オークブルート」という名のそのオークは通常のオークの3倍以上の巨大な体躯を持ち、他のオークを投げ飛ばしながら、巨体から繰り出されるメイスの一撃で相手を防具ごと粉砕した。

コーブでオークとサベージの双方が激しくぶつかり合う中、コーブの砦に残った人間達も、ついに最後の決断を迫られる。
ある者は「オークマスクを被り、侵略者サベージを追い出し、元の状態を取り戻そう!」と言い、
またある者は「ボディーペイントを施し、同じ人間であるサベージと共に、オークを追い出そう!」と言う。
混乱を極める中、果たしてこの最後の決戦で生き残るのは、オークか、サベージか、それとも・・・

[ 終幕 ]

このイベントの結末は、プレイヤーの行動によって分かれる事になりました。
コーブのオークキャンプでは、オークに味方しサベージを倒した者と、サベージに味方しオークを倒した者、そのどちらが多かったか、そしてそれによりオークとサベージのどちらにより多くの被害があったかで決着が付きました。
結果、ほとんどのシャードでオーク側が勝利したようですが、一部のシャードではサベージが勝った所もあるようです。
勝った側がコーブのオークキャンプを占領しており、もしサベージが負けている場合、サベージはその本拠地であるダスタード南の沼地により多く出現しているようです。
各都市を襲撃していたサベージは、プレイヤーの活躍により討伐されていき、それにより徐々に都市も開放されていきました。

サベージに追われ逃げたオークの一部は、YEW の南の「デスバレー」と呼ばれる谷の山地に洞窟を作り、そこに避難しています。
山肌に洞窟の入り口があります。行けばすぐわかるでしょう。
見所満載の洞窟なので、ゼヒ! そこは3層からなるダンジョンのような感じで、各種オークが存在しており、アースエレメンタルやダイアウルフなど数種の別モンスターも存在します。

驚くのはその設備で、資材を運ぶらしき線路、白煙を上げる溶鉱炉、祭壇や庭園、採掘機械らしきもの、さらに研究所のような場所まであります。
彼らがどこからこの高度な技術を手に入れたのか?
それは今回の彼らの動向に、なにか関わっているのかもしれません・・・

何かが残るまま、オークとサベージの争いは、一旦の終結を迎えたのです・・・



( サベージ エンパイア シナリオでの新登場モンスター )

名称 Orc Scout (オークスカウト)
耐久力
攻撃力
特殊能力 弓、包帯、テレポート、ハイド、ステルス、
武器持ち替え
アイテム オーキッシュ ボウ(黒い弓)
オークの斥候。 2Dでは緑色のオークだが、TD では弓を持ったオークメイジの様な姿であり、矢が尽きると剣に持ち変える。
ダメージを受けると包帯で回復を始め、HPが半分近くになったり魔法攻撃を受けるとテレポートとハイドで隠れ、ダメージが全快するまで再び姿を現さない。
隠れた場合、魔法やDitecting Hidden(探知)などのスキルで暴く必要があるが、ステルスで隠れながら移動するため、相手の場所を特定する必要がある。
トラッキングのスキルやペットによる追跡が有効だろう。
隠れたオークスカウトをプレイヤーが暴いた場合、オークスカウトはしばらくの間、隠れられなくなる。
多くの特技を持つため、数値では現せない強さを持つ強敵だ。


名称 Orc Chopper (オークチョッパー)
耐久力
攻撃力
特殊能力 周囲攻撃
アイテム 特殊なものはなし
チョッパーとは「木こり」の事。 倒すと丸太や斧を持っており、稀にマジック斧を持つ場合もある。 姿はオークロードがやや黄色くなった感じである。
強さ的にはオークロードが少し強くなった程度だが、たまに白い煙を出しながら、周囲一帯をまとめて攻撃する特技を持つ。


名称 Orc Bomber (オークボンバー)
耐久力
攻撃力
特殊能力 爆弾攻撃
アイテム ボーラボール
爆弾を使用するオーク。 爆弾は 30 前後の威力があり、さらに防具への追加ダメージもある。
通常の戦闘時にも投げるが、魔法攻撃を受けるとそれに反応して爆弾を投げ返す特性を持つ。
プレイヤーの使う爆弾とは性質が異なり、着弾と同時に爆発する。 また、相手にホーミングするため走って避ける事は出来ない。
倒すとボーラの材料となるボーラボールを落とす場合があり、出現率は約 50%程度。


名称 Orc Brute (オークブルート)
耐久力
攻撃力
特殊能力 メイス攻撃、オーク投げ、扇動無効化、
オートディスペル
アイテム オークの出すレアアイテムをランダムで所持、
マジックメイス、マジックプレート
通常の3倍以上もある超巨大なオーク。
尋常でない体力と攻撃力を持ち、メイスによる攻撃で相手の防具の耐久度も大きく減少させる。
また、他のオークを投げるという行動も持ち、投げられたオークはそのまま戦闘に加わる。
ブレードスピリッツなどの召還魔法もすぐにディスペルで消去する強敵。


名称 Savage (サベージ)
耐久力
攻撃力
特殊能力 ボーラ投げ、特定生物へ特攻、(包帯)
アイテム 色違い部族マスク、緑オークマスク、
ボーラボール、トライバルスピア
「Savage」とは「蛮族・野蛮人」という意味で、彼らの総称であり、実際のゲーム中ではそれぞれに固有の名前が付いている。
UO:TDで見ると全身にボディーペイントを施しているが、2D では肌が白いだけである。
狩猟民族という設定で、馬やドラゴン、ナイトメアといった、プレイヤーがよく使用する動物・モンスターに対して強力な攻撃力を持ち、また「ボーラ」という、騎乗動物に乗っている人をそこから落とすアイテムも使用してくる。
中には包帯を巻いて体力を回復する者もいるが、これは使用する者と使用しない者がいる。
通常とは異なる色の部族マスクや緑オークマスクを被っている場合もあり、これは倒せば入手が可能。
また、茶色の「トライバルスピア」という槍も持っており、これは槍のHQ品(高級品)並の攻撃力を持つ。
ボーラの材料となる「ボーラボール」を持っている場合もあるが、これは出現率 50%程度である。


名称 Savage Rider (サベージライダー)
耐久力
攻撃力
特殊能力 周囲攻撃、包帯(毒治療)
アイテム トライバルスピア、(リッジバック)
「Ridge Back(リッジバック)」という奇妙な動物に乗ったサベージ。
リッジバックは UO:TD だと画像のような姿だが、2D だと黄土色のオスタードに見える。
周囲に茶色の煙を撒くような特殊攻撃を行い、近くにいる全ての敵にダメージを与える。(2Dだと白い煙がキャラの上に出る)
この攻撃は、ドラゴンやナイトメアなどの生物へ特に大きなダメージがある。
ただ、ボーラを使えば乗っているリッジバックから落とす事が可能で、落とされるとこの特殊攻撃は使用不可になる。
包帯でダメージを回復し、毒を受けてもこの包帯で治療する。
リッジバックはボーラを使って乗っているサベージを落とせばテームが可能。
ただし、強さはそれほどではない。
自分でボーラを使って落としていない場合は、テームしたリッジバックが数分後〜数時間後に消滅してしまう場合があるので注意。


名称 Savage Shaman (サベージシャーマン)
耐久力
攻撃力
特殊能力 魔法(7th)、トライバルダンス
アイテム トライバルベリー
鹿マスクを被った、魔法を使う女性サベージ。
通常の魔法の他に「トライバルダンス」という魔法に似た特殊行動を持ち、一定範囲にライトニングやポイズン、また他のサベージへのヒールといった効果を持つ。
ただ、トライバルダンスは滅多に発生せず、複数のサベージシャーマンが集まっていないと使用が出来ない。
ボディーペイントの材料となる「トライバルベリー」を持っているが、出現率は 10%程度である。

( 新追加アイテムリスト )

[ Mask of Orcish kin ]
緑色のオークマスク。
かぶるとオークからの攻撃を受けなくなるが、オークに危害を加えたりすると爆発して消滅する。
また、他のプレイヤーへ有益な魔法を使用出来なくなる。
[ Tribal berry ・ Savage kin Paint ]
Tribal berry は青い果実で、Savage kin Paint の材料。
Savage kin Paint は使用すると肌が白くなり、模様のついたペインティングがされる。
(2Dでは白くなるのみ)
この間、Savage からの攻撃を受けなくなるが、Savage に危害を加えるとペイントが剥がれてしまう。
[ Evil Orc helm ]
金色のオークヘルム。
装備すると STR が 10 上昇し、DEX か INT の高い方が -10 される。
[ Bola (Bola Ball) ]
原始的な狩猟用アイテム。Bola Ball 4つから作られる。
使うと騎乗している相手を騎乗動物から落とす事ができるが、犯罪行為となるため Trammel では他プレイヤーへは使用不可、Felucca では犯罪者となる。
[ Orcish bow ]
黒い弓。オークスカウトが所持している。
耐久力が高く、攻撃力はマジックの Force と同等。
[ Tribal Spear ]
茶色の槍。サベージが所持している。
こちらも攻撃力はマジックの Force と同等。
[ 別色 Tribal mask ]
さまざまな色のトライバルマスクで、サベージが被っている。
色はオリジナルの赤を含め、全部で 30色 あるが、特別な効果がある訳ではない。


これら、このシナリオで新たに追加されたアイテムの詳細は、
「Treasure Hunter's Infomation」の「New Magic Item List 2」を参照して下さい。


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