Asuka サーバー 土地争奪戦! 
(注釈)
このお話は 2000年 の7月にあった、Trammel の建築解禁時の模様です。
2000年4月に導入された UO:R によって Trammel の世界が新たに追加されましたが、その世界では当初、家の建築が禁止されていました。
いきなり解禁にすると大きな混乱が生じ、大きなサーバー負荷も発生するからです。
その Trammel での家の建築が可能になったのは 2000年の7月。
負荷対策などの準備が施されてからの事でしたが、プレイヤーの方も、マイホームを狙って大勢の人が待ち構えていました・・・

(2000年7月記)

先日から、ついに Trammel で家建築が開始されました!
例によって悲喜交々が展開されていますが、みなさんはどうだったでしょうか?
私は Asuka に新しい2階建ての家「Two Story Villa」を建てるべく、家建築に挑みました!
今日はその話を書こうと思います・・・

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=第2回、土地争奪戦!  〜Asuka =

Trammel の家建築解禁の日が近づき、私も念願の2階建てを建てるべく、その土地を狙っていました。
私はかつて、すさまじい状況の中で土地争いが展開された第1次土地争奪戦にて、友人と共に2階建てを建築しましたが、その家はアカウントハックにより、奪い去られました。
(* その模様は「Asuka 土地争奪戦!」と「アカウントハック事件」で書いています)

私は再び2階建てに住めるこのチャンスに、貯めておいたお金で Two Story Villa の権利書を買い、スカラブレイ近郊の土地に家を建てるべく準備を進めました。
スカラブレイ近郊にしたのは単に Felucca のこの地点に現在の自宅があるからです。
ムーンストーンを使うだけで双方をラクに行き来したかったためです。

UO:R 導入時に Haven 取材用に買ったアカウントがあったので、これを復帰させ、建築用キャラクターを作成します。

その後、メインキャラで建築用地にルーンを作成。
ルーンは第3候補地まで用意しました。
さらに Felucca に行き、Felucca 側の候補地の場所で、ブロックされなさそうな所にもルーンを作成しておきます。 これはテレストームで飛ばされた時の復帰用です。
(*テレストームとは「テレポート・ストーム」の略で、「マジックストーム」とも言います。
大きなサーバー負荷がかかった時に自動的に発生し、そのサーバーのキャラクターをランダムに選び、他の負荷の少ないサーバーに強制テレポートさせるシステムです。
これは現在の UO にも存在するはずですが、システム側で ON/OFF が出来るようで、最近発生したと言う話は聞きません)

ルーン作成が完了したら、それらを建築用キャラクターにわたします。
また、新キャラなのでリコールに失敗しないよう、リコールスクロールも大量に持ちます。
Trammel 行きのムーンストーンも、念の為5つぐらい持っておきました。
(*当時はまだ Trammel/Felucca の移動を魔法やムーンゲートで行う事は不可能でした。
テレストームが発生すると大抵 Felucca に飛ばされるため、建築候補地の Felucca 側の場所にリコールし、ムーンストーンで Trammel に戻る、という方法でのテレストーム対策を考えていたのです)

準備完了したら、第1建築候補地に行き、Hiding してログアウト。
まだその時は8時半ごろで、建築開始まで間があったので、一旦落ちる事にしました。
(* 解禁時間は午後10時半以降で、事前告知されていました)
しかしその時間にはすでに、多くの人がその近辺の平原で待機をしていました。
結構この場所を狙っている人は多いのか、割と多くの人が建築準備したり、様子を見に来たりしています。
すでにこの時点で、なにやらピリピリとした雰囲気が・・・

私はその後・・・ テレビを見ました。^^;
この日は欠かさず見ていた番組(ガチンコ)が9時からあったので・・・
一旦落ちたのも、そのためだったりします。

さらにその後、9時30分・・・
テレビはまだ終わっていませんでしたが、ここでログインします。
ぎりぎりのログインだと、ログインサーバーの負荷でなかなか入れなくなる事が予想されたので、早めのログインで現場待機です。
その後はテレビを横目で見つつ、状況を監視します・・・
スカラブレイの近郊で、そんなにすごい一等地と言う訳ではありませんが・・・ その場所のライバルは、画面に見えているだけですでに4人。
なかなか一筋縄には行きそうにありません。

そして建築時間が迫ってきた9時45分頃・・・
入っていた IRC のギルドのチャンネルで、突然悲鳴が! 「飛ばされたーっ!」
どうやら早くもテレストームが発生した模様!
ここから後は運も勝敗を分けます。 飛ばされないでくれー、と願っていると・・・
突然画面に大きなウィンドウが!
「Magic Stome Lv.4 」
来た〜〜! これがテレストームか!? やっぱり食らったかーー!
もうこの画面が出た時点であきらめるしかないので、とりあえずすぐ Britain を選択!
(* 移動先の街は選択できました。現在のスタックプレイヤーオプションに似ています)

で、パッと現われたのは、Felucca の Britain。
動こうと思うと・・・ これが重い! さらに、周囲には大勢の人が。
どうやら同じようにテレストームで飛ばされてきた人達らしい。
他のシャードでは Britain は比較的軽かったらしいのですが、Asuka の Btitain は全然軽くありません!
すぐにリコールで移動しようとしたのですが、リコールが起動せず、なにやら左下に英語で「10分はリコールできません」と言った内容のメッセージが・・・
くっ、リコール制限まで付いているとはっ!
しかし、何とか移動できないかと思いつつそのままリコールスクロールを連打していると、いきなりリコールの詠唱を開始。 で、発動してリコールに成功!
うーん、バグってるぞ、この10分タイマー・・・ ^^;;

その後、ムーンストーンも併用して何とか現場復帰。
周囲の人達は飛ばされなかったのか、みんなそのままその場所で待機していました。
そろそろ開始が近いことを悟り、権利書をラストオブジェクトで繰り返し使用。
まだ解禁されていないのでそれを伝えるメッセージが出るだけで使用できませんが、時間になるといきなり前ぶれなく解禁されることを知っていたので、いつスタートしても良いようにひたすらラストオブジェクトを繰り返します。

そうしていると・・・ 画面にいきなり大きなウィンドウが表示!
「Magic Stome Lv.4」!
ひえ〜〜まただ〜!

Britain は重いので、すぐに Yew を選択。 案の定、こちらは軽い。
すぐにリコール連打して移動、ムーンストーンを使用して現場復帰。
ムーンストーンを置いてから、実際にゲートが現われるまでの30秒がいやに長く感じます・・・
今回は周囲のライバルも飛ばされたらしくいなくなっていましたが、続々復帰してきて、しかも人数が前より増えてさらに緊迫感が上がります。

その後も無言でひたすら権利書を繰り返し使用。
たまにラグで権利書が消えたままになってあせります。
そうこうしていると・・・ 「Magic Stome Lv.5」!!

だぁ〜〜! 今度はレベル5だぁー!

しかし、やる事は変わらない。 すぐに Yew 経由からムーンゲートで復帰!
復帰してみると・・・ ライバルが1人だけ!
その人はもう、8時半に準備に来た時から ずーーーっとその場にいる人で、テレストームにも全く動じません。 うーむ、強敵だ・・・
結局、他のライバルも復帰してきましたが、合計は3人に。 2人ほどが脱落!

そして運命の時刻11時!
いよいよだ! と気合いれて、カーソルを見つめつつ権利書を使っていると・・・
「Magic Stome Lv.5」!!

マジ〜〜!?
この時は、もう終わったと思いました・・・ なにせ、解禁時間にテレストームです・・・
しかし、ダメと思いつつ、急いで現場復帰作業をします。
ムーンゲートの長い待ち時間30秒をがまんし、なんとか復帰してみると・・・
ライバルは2人だけに! また1人脱落! しかもまだ家は建っていません!
これなら勝てるかも!?
でも、まだずーっとそこにいる強敵の人もいます。
その後も気合を入れ、集中してカーソルを見つめ、また飛ばされる前に家の解禁時間が来ることを祈ります。

そうしていると・・・ いきなりカーソルがターゲットカーソルに変化!
この時はものすごく「ドキ!」としました! 速攻でクリック!
しかし、ラグにより反応がありません!
ただ、建築時にラグがある事は判っていたので、しばらくじーっと待っていると・・・
建築の OK/Cancel のウィンドウが!
素早く、しかし落ちついてOKをクリック。 すると、同時にそこに家が現われます!
でも、まだその家が自分のものかどうかが判りません。 再び止まったままのUO・・・
緊張の時間が流れますが・・・ しかし、自分には勝利の確信はありました。
権利書が消えているし、タイミングがピタリだったし、位置的にもズレがないからです・・・

勝ちを信じつつ、すごく長く思えた何秒ものラグの後・・・
左下に「銀行とバックパックの中に家の鍵が入りました」の文字が!
そして、バックパックの中に確かに現われた、「鍵」!!
勝ったぁーーーーー!!

本当に、建ったというより、勝ったと言う感じでした!
看板をクリックしてみると、そこには間違いなく自分のキャラクター名が。
やったーー! 広い家に住めるーー!!

そして、それとほぼ同時に近くのライバルが一斉に動き始めます!
隣にいた人が少し右に離れた場所までダッシュしていき、同じタイプの家をそこにドン!
次の瞬間、少し離れた左下の方にタワーがバン!
さらに数秒後、どこからともなくダッシュしてきた人がタワーと私の家の中間に Sand Stone Patio の家をボン! さらに周囲を駆けずり回る大勢の人々が!
ボコボコ建物が建ちまくり、あっという間に埋まっていく Trammel の土地!
Asuka ではこの瞬間、数百の家が乱立していたに違いありません!

私はしばらく周囲の様子を見た後、家の中を見に入ろうとしました。
すると突然・・・ 「Magic Stome Lv.3」!
あっ、待って! 家の鍵かけてないのに〜〜。  ・・・気がつくと Btitain 。

するとそこには、「やったー!」 と喜んでいる多数の人々が。
どうやら先ほどのテレストームで飛ばされたのは、建築に成功した人々のようでした。
家を建てた時点でそのキャラはオーナーとなるため、そのままテレストームを受けたのです。
(*すでに家を持っているキャラは優先してテレストームを受けると告知されていました)
飛ばされて来た人々と、「おめでとー!」、「やったー!」、「マイホームだー!」と、お互いに喜び合います。
この時が一番、建築成功の余韻に浸れた時でした。

しばらく称えあった後、「鍵かけてきますー」と言ってリコールした人がいたので、私も「おめでとー」と言いつつ、リコールで家に戻ります。
鍵をかけ、家の中に入り、2階のベランダで「自分の家だー」と幸せに浸っていると・・・
建築後10分たったのか、強制ログアウトされました。
(*これも事前告知されていたサーバー負荷軽減対策でした)

その後、ギルドのIRCで同じく建築に成功した人としばらく「やったー」と話していたのですが・・・
IRCには建築失敗した人もいた訳で、ちょっとはしゃぎすぎていたかもしれません。^^;

こんな感じで、私の今回の家建築は終了しました。
なんとか Two Story Villa を建てることに成功しましたが・・・ 建てられなかった人もいた訳で、その方々は気の毒でした。
8時前からずっと待機していた、強敵だと思っていた人も、その瞬間の建築に失敗し、どこかに走り去っていきました・・・
ただ、こればっかりは早い者勝ちなので、しかたないとしか言えませんね・・・

なお Izumo ではその後、巻き戻りで家が全て消えてしまったようで、かなり大変だったようです。
私もその話を聞いてからは、Asuka が巻き戻らないかと心配でたまりませんでした。

各BBSでも、成功談・失敗談が多く語られています。
とりあえず、建築に成功したみなさん、おめでとうございます。
失敗された方も・・・ どうか、がんばって下さいね!