総合資料館

米公式サイト〜Team Comments
【Jeffrey Anderson [2000/12/8] 】

2000年 12月 8日

皆さんごきげんよう。

ORIGINプロジェクトのExecutive Producerとして、開発チームで働くことはどんなものか、そもそもそのチーム自体がなんであるのかをよく聞かれます。驚くことではありませんが、それは、人々から全てが始まるものです(そして、終わりもです!)。私の経験から言えば、全ての偉大なチームは、3つの特質を持っています: 才能、人間関係、そして、情熱。

スポーツチームのように、大規模多人数ゲーム(MMPG)の開発チームは、才能を持つ個人の多様なグループを必要とします。そういった人々はどこからやって来るのか、そして彼らはどうやってチームへと集まるかは、科学的というより芸術的なことなのですが、願わくばそれを構築する中心的なグループが辺りにいることと思いたいです。「才能」は、抽象的に判断するのは難しいことなのですが、仕事内では如実に現れてきます。この場合、私達のようなMMPプロジェクトを構築するのに必要だった才能は次のものを含みます:

オンライン世界を構築し、不正不可能なシステムを作成することに明るいデザイナー達。

クライアント、サーバ、ネットワーク、スクリプト、そしてデータベースなどを構築する、広範囲に渡る技量を持ち合わせたプログラマー達。

オンライン世界という制約の中で、驚異的な作品を生成するのに十分な才能を持つアーティスト達。

明らかにMMPGというものは、有能な人間を数多く必要とする大規模なプロジェクトです。しかし、ただ単に有能な人間を持つだけでは十分ではありません。上手くいくチームはまた、良好な人間関係をも必要とするのです。「人間関係」とは、何なのでしょうか? それは根本的に、開発チームが会社、ファン達、さらにチーム自身と相互影響をし合う手段なのです。例えば、孤立したチームは(内外どちらも)意志の疎通にあまり長けていないかもしれない一方、非常に社交的なチームは人々とのやり取りで苦労するかもしれません。人間関係はグループが挑戦へと立ち向かうにつれ、時を経てゆっくりと構築されて行くのです。事実それぞれの挑戦は、チームの個性を定義する好機として見受けられることが出来るでしょう(例えば、突然に生じた不可避の問題に彼らはどう取り組むのか)。

リストの3番目は「情熱」ですが、これは最も重要な構成要素です。卓越さは、私達が愛情を注ぐもののみから生じるものだし、情熱のないチームは、最高の状態でも(決して完成しないかもしれない)平凡なゲームになると運命付けられています。では、情熱とは何なのでしょうか、そして、それをどうやって手に入れるのでしょうか? 情熱とは、彼らが行っていることに対する、各個人の私的な愛情です。それは、流れ作業のライン上で働くことと、職人になることとの違いです。情熱は、自分が今作っているものへと少しばかり身を置く機会から生じるものです。それは私の中でキーとなる、「個の自主性」なのです。逆に情熱を失わせる最短の手段は、人々に自分を自動人形だと思わせることです。本当にそんなことが起こるのでしょうか? つまり、どうしたら誰もがゲームを作るのに情熱を持てなくなることがあるのでしょうか? 実際のところ、このことが起こり得る数多くの異なる理由があるのですが、産業における最も共通するものをいくつか挙げると: (1) ゲームへ「再配属」される、(2) ゲームのスタイルやフィクションが気に入らない、(3) お気に入りの特色が中止されるのを見ること、です。事実、チームを運用するという行為は、基本的にプロジェクトにいる人間へゲームを作ることで刺激させ続ける試みなのです。

それでは、私達のチームはどう評価されるのでしょうか? もちろん、私は相当に先入観を持っています! ただ私は、全産業内でも最高であり、最も聡明な人々が私達のチームにある程度いる、と感じています。チームは市場に出ているほぼ全てのMMPから得た老練な才能を持っているし、献身的で疲れ知らずです。その上彼らはお互い申し分なく働き、私達が作っているゲームを信じています。彼らはファンを必要のないものだとは思っていないし、コミュニケーションについても十分気にかけています。私はこのチームのメンバーに対して最も深い尊敬の念を抱いているし、彼らと共に働くことは本当に喜ばしいことなのです。

それでは、また次回。

Jeffrey "Knight" Anderson
VP, Executive in Charge of Production



Origin, Ultima Online 2, Ultima Worlds Online: Origin, and the Ultima Online 2 logo are trademarks of Electronic Arts Inc. Game content and materials copyright 2000 Electronic Arts Inc. All rights reserved.
Translated by Kusa,shiro3,Himajin
(C)2001 UWNN